ひとりぼっちが集まれば

ぐりーん会おつかれさまでした。去年・今年とメンデルスゾーンの貴重な名曲に乗る機会に恵まれて幸せでした。客としての1・2年と合わせると定演皆勤である。もう「さよならみなさま」も歌えるもんね。
いまさらながら。《ラウダ・シオン》はスコットランド交響曲*1の完成よりさらに3〜4年後に書かれた,《エリア》と並ぶ最晩年の作のようです。循環主題があるあたりが後期作品っぽい。
金管のみ(+ファゴット)から始まるのが特徴的な曲だったが,この作曲年代を考えるとなかなか興味深い。

メンデルスゾーンベルリオーズのスコアは汚いから触ったら手を洗わなきゃいけないほどである」←大序曲《宗教裁判官》についての評。

メンデルスゾーンシューマン「ホルンのユニゾンの主題で始まるとか,その発想はなかった」

メンデルスゾーン「じゃあ僕はトロンボーンのユニゾンで始めちゃうもんね。しかも循環主題にしちゃう。」

シューマン「じゃあ僕はトランペットとホルンで!」

シューマン「こんどはホルン・トランペット・トロンボーンのユニゾンにして循環主題にしてみました。」

メンデルスゾーン「べ,べつにパクったわけじゃないんだから!」

シューマンの構想をメンデルスゾーンが拝借して先取りしちゃったのか,シューマンが《ラウダ・シオン》を知って参考にしたのか。
前期ロマン派っておもしろいなあ。

*1:最後の交響曲です。念のため。

*2:この裏づけがほしい。