ままにならぬことは忘れるのが幸せ

ヨハン・シュトラウス 喜歌劇《こうもり》 [DVD]

ヨハン・シュトラウス 喜歌劇《こうもり》 [DVD]

素晴らしい。《こうもり》の映像はベーム盤・クライバー*1とあって迷うところだが,やはり少なくとも歌手陣ではかなわないのでは。
ヴァイクル・ベリー・クンツ(71歳!)というヴィーン出身のバリトン三世代の共演,そしてポップとグルベローヴァの(やはり同郷同士の)競演。ファスベンダーのハマり役オルロフスキー。贅沢すぎる。
HMVサイトのレヴューではなぜかヴァイクルの評判が良くないが,三枚目になりきりながらも歌は品があってとても良かった。グルベローヴァのコメディエンヌぶりも凄い。ポップとグルベローヴァという,夜の女王で名を成した二人の傍で,ヴァイクルが「夜の女王のアリア」を口ずさむのが面白い。

*1:中学の音楽の授業で見た。演出は三種とも同じシェンクのものなので見慣れてしまう。