ラデツキー行進曲v.s.レニャーノの戦い

クラシックでわかる世界史  時代を生きた作曲家、歴史を変えた名曲

クラシックでわかる世界史 時代を生きた作曲家、歴史を変えた名曲

話の流れがまわりくどかったり,話題転換が無理やりだったり,「それさっきも言うてたやん」的に同じことをなんども強調されたりはするが,膨大な話題をまとめてるのだからしかたない。世界史好きだったオケ人なら読んで損はないと思います。自分がすっかり忘れてることがわかってがっかりするけど。
『黄昏ゆくヨーロッパ〜世紀末の音楽』という章,扉絵はクリムトで,前書きからしてもマーラーらへんを扱うと思いきや,なぜかロシア革命後に日本に渡ったロシア音楽家たちの話に終始してしまう謎。それは世紀末じゃないでしょうが。きっとマーラー周辺は最後にとっておいたけど〆切に間に合わなかったのでしょう。
本書全体はシベリウスとパデレフスキで終わる。「パデレフスキの強烈な独立精神がショスタコーヴィチの反骨精神と通じるのは,ともにポーランドの血を共有していることに由来している。」という妙な断言で無理やりタコの名を登場させている。